タイ仏教の僧侶の収入


2016.12.8更新
タイ仏教の僧侶にも収入はあります。
食べ物や物品だけでなく現金収入もあります。
月給はありません。
金品は寺からは支給されません。(例外はあります。)
金品は信者から直接個人宛のお布施としてもらいます。
食べ物は朝に信者から直接もらいます。
寺では食事を作りませんし、食事を買うこともしません。
超例外的に托鉢(たくはつ)の食事を食べずに、寺の中に食堂があって食堂の食事を食べる大教団がありますがこれは例外と言うことで。
物は石鹸や歯ブラシなどの日用品とか袈裟(けさ)とかをもらえることがあります。
いつ何をもらえるかは分かりません。
欲しい物をもらえるわけではないので要らない物が貯まっていく感じになります。
高価な物はもらえません。
一番気になる現金収入ですが、一般の職業と比べると少ないです。
お金を貯めることが目的なら他の職業を探したほうがいいです。
支出をゼロにすることは可能かも知れませんが、貯金を増やすことはかなり難しいです。
月給制でも固定給制でもないんで、波が激しくて月いくらとかは決まっていません。
ずばり月の現金収入を知りたい人が多いと思いますが書いて問題にならないかな。
まあ、書くと最近の私の場合で月40バーツ~数千バーツぐらいです。
平均したらいくらぐらいかなあ、月1000バーツあるだろうか?
最低記録はゼロですがもう何年もゼロの月はありません。
最低でも20バーツとか40バーツぐらいはあります。
最高記録は数えてないし締めを何日にするかで変わるんではっきりしないですが一ヶ月で8000バーツぐらいです。
都市部の寺とかは現金のお布施を多くもらえると聞きます。私は農村の寺です。
都市部でもお布施没収制度があれば収入ないですけどね。
お布施もらっても全額没収制度の所に居た時は月ゼロ固定の時期もありました。
集団出家をしたばかりの時はゼロの月は多かったです。
また寺によっては電気代を負担しろとかたわけごとを言われて赤字の時もありました。
たまに別の寺にお布施することを強要されることもあります。
葬式や、大きな儀式、呼ばれて行ってお経を唱えた時に現金のお布施をもらえます。
葬式が一番収入が多いです。
約週一回の頻度であるワンプラでは個人宛の現金のお布施はもらえません。
ワンプラでは寺宛の現金のお布施はあるのですが150バーツぐらいと少なく、私には1バーツも回ってきません。
寺は僧侶のためにお金を貯めておいたりはしません。
福利厚生は一切ないし、退職金もありません。
山ほど貯金してから出家する人以外は、長期出家は命がけです。
病気になって病院に行けば治る場合でも、僧侶の収入で病院に行くことはかなり難しいです。
年金や健康保険、生命保険に加入するだけの収入もありません。
若い時は病気もケガもしないで過ごすこともできるかも知れませんが、年齢が高くなると必ず病気になります。
病気になって仕事ができなくなったら多分寺から追い出されるのではないかと思います。
例外的に大儲けしている人もいます。
寺の運営を僧侶がしている場合はそれが可能になる場合があります。
寺の運営を町内会でやっている場合は、何をするにも大金が僧侶に回ってくることはありません。
寺に住んでいる僧侶は寺の土地や建物を所有しているわけではなくて、住まわせてもらっている立場の場合がほとんどです。
運営権もなくて寺の敷地内に建物を建てるとかを決定する権力もありません。
ある大教団は創設者の女性修行者(僧侶ではない)が信者から広大な土地をお布施としてもらって、そこに寺を建てて、弟子の若い男が大学卒業するのを待ってその若い男を寺のトップの僧侶にしました。
土地が町内会が管理する土地ではないから誰からも追い出されることなく宗教活動も自由で町内会を経由しない集金活動が可能となって巨額の資産を集めています。
あとはニュースで自家用ジェット機を持っているタイ僧侶がいるとか、虎を飼育して大儲けしたタイ僧侶の話を聞いたことはありますが、例外中の例外です。


タイ仏教の出家